カテゴリー: 生前贈与詐欺

【ニュース:生前贈与詐欺】「10億円贈与」と詐欺容疑

事件の第一報がでたのは2017年2月3日でした。確かその時に報道したのはNHKや時事ニュース等だったと思いますがその後、午後のニュースや夕方の報道番組でこぞってこのネタについて特集を組んでいたので一気に認知された事件です。

生前贈与に限らず、お金を上げたい詐欺は以前から問題になっておりましたのでここにきてやっとニュースになったかというのが正直な心境です。警察がこの詐欺を特殊詐欺と位置付けて捜査をしていたのかはわかりませんが、この手の無法地帯になっていた詐欺にメスが入ったのは大変に良いと思えます。

詳細はリンクをたどってもらえればわかると思いますのでここでは簡単な事件の内容を踏まえて現在の詐欺事情について少し触れてみたいと思います。

「10億円贈与」と詐欺容疑 全国400人以上被害か | どうしんウェブ/電子版(社会)

詐欺事件のあらすじ

10憶円を生前贈与するので受け取ってください!というメールを送りつけて反応してきたユーザーに対して手数料などの名目でお金を要求していた詐欺。

 シンプルに書くとこういう感じです。ではこの詐欺はどのように仕掛けられていたのかを考えてみます。

【1:告知】

まずどのニュースも報じているのが、迷惑メールをつかって不特定多数に同じメールを送りつけていたという点。これは多くのサクラサイト商法と呼ばれる悪徳出会い系サイトが行っているのを同じです。そして、資金援助とか言われる手口で被害者が発生している大変にゆゆしき手口です。

【2:仕掛け】

スパムメールに反応したユーザーが同メールに貼りつけてあったURLをクリックすると生前贈与でハッピーになった人たちの感謝の声なるインチキページが登場します。そこで荒唐無稽なこの手口にリアリティを持ちこみます。ヤラセやステマと呼ばれる手法に近いといえます。

【3:サクラ】

サイト上にお金をもらえた人物の感謝の声とこれから生前贈与したいという架空人物のプロフ記事などを躍らせることでユーザーの意識を疑惑から期待にかえるのが用意したサイトの意味です。

そしてここから犯人グループの狡猾なサクラ手口は発動します。報道を見る限りでは役割分担は少なくとも2人以上であると言えそうです。

架空の金持ち:サクラ担当がこのキャラクターを実在するかのように操ります

資金管理担当:サイト管理者なのかはわかりませんがユーザーの指揮を高めるための役割で登場します

これは今ある、悪徳出会い系サイトと呼ばれるサイトが実際に行っている手法と全く変わりません。役割をするサクラキャラクターには多少の違いがあり、弁護士になったり、税理士、司法書士になるケースもあれば、財団法人の公務員になったりNGO職員になることもあるようですが一様になぜかユーザーに対してやり取りを継続するように仕向けてきます。

【3:回収】

必要な登場人物がでてくると今度はここからが回収です。ウマに人参というわかりやすいかも知れません。

お金がほしければ手数料が必要です。

お金を受け取るには既定の手続きがありお金が必要です。

白ロム詐欺や銀行口座詐欺と全く同じです。融資を受けたければこちらの出した条件に従って何かをしてください。というタイプですね。これで引っかかる人がいるの?と思う方も多いと思いますが、いざ自分の身におきていることと他人事として見ているのでは状況が異なるのです。したがって、だまされた人を軽蔑するのではなく、自分がもし渦中の人だったら断固とした対応が取れるかという見方をしてみてください。

手数料という便利な言葉と一回に支払い金額を数千円単位から始めることで障壁を小さくしているのがこの手の詐欺の特徴です。おそらく競馬予想詐欺やロト6詐欺といったノウハウもここに活かされているのだろうと思います。

競馬詐欺やロト6詐欺の集金マニュアル

まず無料情報などを提供します。そこで当たれば課金コースを進めますが別に当たらなくてもOK。なぜなら無料情報では精度が低いとあおるからです。煽りとは例えば、

1万円会員様大変申し訳ございませんでした。先週はヒットしましたが今週は外れてしまいました

10万円会員様おめでとうございます。先週に引き続き3連単を的中いたしました。最高で2100万円を手にされた方から感謝の声が入っています。

とあおることで課金コースのすばらしさを間接的に見せつけていく手法です。どうですか?生前贈与詐欺と似てませんか?

昨今の詐欺の特徴といえると思います。最近の詐欺は一発タイプと継続タイプに分かれているように思えます。

一発タイプ:主にオレオレ詐欺や未公開株詐欺などがあげられる。一度に高額な金額を要求して一気に稼いで逃げる詐欺。

継続タイプ:闇金全般、競馬予想詐欺、ロト6詐欺、出会い系詐欺など。小さい金額を継続的に支払わせることで細く長く支払いをさせる。新規顧客の獲得が売り上げを大きく左右するため常にスパムメールなどで集客をおこなっている。

今回のケースは後者の継続タイプに分類されると思います。一発の被害金額が少ないため警察に被害届を提出しようにもなかなか受理されずらかったり本人の意思で情報などに対して納得して支払いをしている経緯があるため事件かしずらい側面があります。

ニュースでも報道されておりますがこの事件も担当していた警察捜査員の私物の携帯電話に同様の連絡が入ったことで発覚、逮捕になったといわれております。つまり、そのきっかけがなければ表面化しなかった可能性が高いということなのです。

今後はこの手の継続タイプの悪徳サイトが詐欺容疑として取り締まり対象になると認識されたことで同業者はやり方を変えてくることが予想されます。

しかしながらこの手の詐欺の骨子は変わりませんので、気を付けていれば決して騙されないと思います。当サイトでも最新の手口が登場したら逐一報告していきたいと思います。

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